2026年のゴールデンウィーク、小4(10歳)の息子と家族3人で、栃木県の足尾銅山へ行きました。那須と日光をめぐった3泊4日の旅の、最終日です。移動は車でした。
足尾銅山は、中学受験の社会でかならず出てくる場所です。日本の近代化を支えた銅山であり、日本の公害の原点ともいわれる足尾鉱毒事件の舞台でもあります。ところが、実際に行ってみると、息子がいちばん食いついたのは公害の話ではなく、「銅が硬貨になる」話でした。この記事では、トロッコで入る坑道、硬貨がつくられた鋳銭座、足尾銅山記念館と、回るのにかかった時間、行く前に親子で話しておきたいポイントをまとめます。
足尾銅山:トロッコで坑道へ、そして硬貨が生まれた場所
探検気分のトロッコと坑道



足尾銅山観光では、まず小さなトロッコに乗って、薄暗い坑道の中へ入っていきます。息子は探検隊になった気分で、とても楽しそうに乗っていました。トロッコに乗っているのはほんの数分で、入口から150mほど入ったところで降ります。そのあとは、坑道の中の展示を見ながら、歩いて出口まで戻ってきます。昔の採掘のようすが、人形を使って年代ごとに再現されています。
ゴールデンウィークの真ん中でしたが、足尾銅山は比較的空いていて、ゆっくり見られました。前の日の日光の混み方とは大ちがいでした。
坑道の中はひんやりしています。ゴールデンウィークでしたが、長袖でないと寒いくらいでした。上着を1枚持っていくと安心です。
ビデオで見る、銅山の歴史と公害
足尾銅山観光では、足尾銅山の歴史をビデオで見られます。これがとてもわかりやすくて、よかったです。足尾銅山は江戸時代の初めから掘られていた銅山で、明治時代に古河市兵衛が経営するようになってから大きく発展し、日本一の銅山になりました。一方で、銅をつくるときに出た有害な物質が渡良瀬川に流れ込み、下流の田畑に大きな被害を出しました。これが足尾鉱毒事件で、地元の政治家・田中正造がこの問題をうったえ続けたことでも知られています。銅山は1973年に閉山しました。
息子の反応は、正直なところ「ふーん」。それでも、ビデオと展示を見たあとで聞いてみると、何が起きたのかは一応理解できていたようです。
息子が食いついたのは、硬貨と銅の話
息子がいちばん気になっていたのは、「鋳銭座(ちゅうせんざ)」という展示でした。江戸時代、足尾でとれた銅を使って、お金(寛永通宝)がつくられていました。足尾でつくられた寛永通宝には、裏に「足」という字が入っていて、「足字銭(あしじせん)」と呼ばれます。1742年から1747年までの数年間で、約2億1千万枚もつくられたそうです。鋳銭座では、銅が銭になるまでの作り方を見ることができます。
教科書では「銅山=公害」と結びつけて覚えがちですが、息子にとっては「銅がお金になる」話の方がずっとおもしろかったようです。お土産には、昔の銭をいくつか買って帰りました。
足尾銅山記念館:古河グループがつくった新しい記念館

足尾銅山観光とは別に、「足尾銅山記念館」にも入りました。足尾銅山を経営した古河グループが、創業150年を記念してつくった施設で、2025年8月に一般公開が始まった新しい記念館です。銅山の開発や町の発展、鉱害とその後の緑化までの歩みが、まとめて紹介されています。
記念館は事前予約制で、1時間くらいかけて、のんびり回れました。
2026年11月時点の栃木県の観光サイト(栃ナビ!)の情報では、記念館は事前予約制で、入館料は大人1,000円、小・中・高校生500円、火曜・水曜はお休みです。足尾銅山観光は大人830円、小・中学生410円です。行く前に、それぞれの公式の案内で最新の情報を確かめてください。
足尾で回るなら、半日をみておく
| 場所 | かかった時間 | メモ |
|---|---|---|
| 足尾銅山観光(トロッコと坑道) | 約1時間 | トロッコはほんの数分。入口から150mほど入ったところで降りて、展示を見ながら歩いて出てきます |
| 鋳銭座(銅山観光の中) | 寄ると、全体で1時間少し | 銅が錢になるまでの展示。息子がいちばん食いついたところ |
| 足尾銅山記念館 | 約1時間 | 事前予約制。のんびり回れます |
中学受験にも出る、足尾銅山の3つのポイント
行く前に、親子で次の3つを話しておくと、現地のビデオや展示がわかりやすくなります。
- 日本一の銅山:明治時代に古河市兵衛(ふるかわ いちべえ)が経営をはじめると、足尾銅山は日本でいちばん多く銅をほり出す銅山になりました。銅は電線などに使われ、日本の国づくりを支えました。足尾銅山記念館をつくった古河グループは、この古河市兵衛がはじめた会社がもとになっています。
- 足尾鉱毒事件:銅をつくるときに出た毒が渡良瀬川に流れこみ、下流の田んぼや畑の作物が育たなくなりました。日本の公害のはじまりといわれています。
- 田中正造:地元の国会議員で、被害を受けた人たちを助けようと、1901年に天皇に直接うったえようとした人です。

行く前に知っておきたいこと
- 足尾銅山記念館は事前予約制:足尾銅山観光とあわせて行くなら、先に予約しておきます。
- 坑道の中は寒い:ゴールデンウィークでも、長袖でないと寒いくらいでした。上着を1枚持っていくと安心です。
- 足尾は半日みておく:足尾銅山観光は、鋳銭座まで見ると1時間少し。足尾銅山記念館も、約1時間です。
- 連休中でも比較的空いていた:前の日の日光東照宮とは、混み方が大ちがいでした。
- 行く前に親子で話しておく:上の3つのポイントを話しておくと、ビデオや展示がぐっとわかりやすくなります。
旅を終えて
公害の話には「ふーん」だった息子も、トロッコの坑道と、銅がお金になる話には夢中でした。お土産の昔の銭とあわせて、教科書に出てくる「足尾銅山」を、自分の目で見た場所として覚えて帰ってきました。
那須どうぶつ王国や日光東照宮もめぐった3泊4日の旅は、こちらにまとめています。

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