【赤道を親子で体験】ウガンダとエクアドル、2つの赤道をくらべてみた。水の渦の実験、卵立て、世界の赤道スポット(小3・小4)

息子と、2つの赤道に立ちました。1つ目は小3の夏、2025年8月のアフリカ・ウガンダ。2つ目は小4の夏、2026年8月の南米・エクアドルです。どちらでも、北半球と南半球で水の渦が逆向きになる実験を見ました。エクアドルでは、赤道の上で卵を立てる体験もしました。

この記事では、2つの赤道で見たこと、体験したことをくらべながら、「水の渦は本当に地球の自転のせいなの?」という種明かしまでまとめます。最後に、行ってみたい世界のほかの赤道スポットも紹介します。

目次

赤道ってどんな線?

赤道は、北極と南極のちょうどまん中を通って、地球をぐるりと一周する線です。緯度0度の線で、長さは約4万km。赤道より北が北半球、南が南半球です。

地球は1日に1回まわっています(自転)。赤道は地球のいちばん太いところなので、赤道の上に立っている人は、時速約1,700kmという、新幹線の5倍以上の速さで東へ運ばれていることになります。ちなみに、エクアドルという国の名前は、スペイン語で「赤道」という意味です。

ウガンダの赤道(小3・2025年8月)

ウガンダの赤道には、マバンバ湿地で野生のハシビロコウを見た日の午後に行きました。地面に黄色い線が引かれていて、その上に大きなモニュメントが立っています。私たちが行った日は、現地の学生さんたちが見学に来ていて、写真をとる列ができていました。「この線をまたげば北半球、もどれば南半球だよ」と息子に話しながら、線の上に立ちました。

ウガンダの赤道。足元の黄色い線が赤道です
足元の黄色い線が赤道。その上にモニュメントがあります

ここでの目玉は、水の渦の実験です。穴のあいたボウルに水を入れ、北半球側、南半球側、赤道の真上の3か所で、水がどちら向きに渦を巻いて落ちていくかをくらべます。ガイドさんが、水の動きが見えやすいように黄色い花びらを浮かべてくれました。結果は、こうでした。

  • 北半球側:時計回り
  • 南半球側:反時計回り
  • 赤道の真上:渦を巻かずに、まっすぐ落ちる

実験は、ツアーに追加でお願いしたもので、料金は2人で180ドルでした。くわしくは、こちらの記事に書いています。

エクアドルの赤道(小4・2026年8月)

エクアドルの赤道は、首都キトの北にあります。ここには、見どころが2つあります。

インティニャン博物館:卵立てと水の渦

インティニャン博物館は、赤道の上に建つ野外の博物館です。影を使った昔の時計などを見たあと、赤道ならではの体験ができます。

まずは、卵を立てるチャレンジ。親子とも成功しました。「赤道の真上でないと立たない」と言われましたが、二人とも「本当かな?」。実は、卵は赤道でなくても、根気よくやれば立てられると言われています。殻の表面には小さなでこぼこがあるので、うまく支えられる場所を見つければ、どこでも立つのです。

ウガンダと同じ、水の渦の実験もありました。ここでも、北半球と南半球で、水が逆向きに渦を巻いて流れていきました。

渦の向きが変わるのは「コリオリの力」のため、と説明されると、息子が質問しました。「コリオリの力は、どうして発見されたの?」。ガイドさんは「コリオリさんという人が発見したんだよ」と答えてくれました。「どうやって発見したの?」には答えを知りませんでしたが、「世の中の不思議なことに好奇心を持って、なんでだろう?と考え続けたら、発見できたんだって」と話してくれました。

赤道記念碑(ミタ・デル・ムンド)

もうひとつは、有名な赤道記念碑「ミタ・デル・ムンド(世界の真ん中)」です。1736年にフランスの調査隊が測った赤道をもとにした場所に建っています。ただ、今のGPSで測ると、本当の赤道は200mあまりずれているそうです。280年近く前に、山の多い土地でここまで近く測れたこと自体がすごい、とも言えます。

エクアドルの赤道記念碑ミタ・デル・ムンド
エクアドルの赤道記念碑、ミタ・デル・ムンド

2つの赤道をくらべると

ウガンダエクアドル
場所エンテベから車で行ける道ばた首都キトの北
見どころ道ばたのモニュメントと黄色い線インティニャン博物館と、赤道記念碑ミタ・デル・ムンド
水の渦の実験あり(ツアーに追加。2人で180ドル)あり(博物館の見学の中で)
卵立てなしあり(親子とも成功)
息子の年齢小3(9歳)小4(10歳)
組み合わせた旅マバンバ湿地の野生のハシビロコウ、UWECキトの旧市街、ガラパゴス諸島

ウガンダは、道ばたの赤道でガイドさんが実験を見せてくれる、手作り感のある場所でした。エクアドルは、博物館と記念碑があって、赤道について学べる観光地になっています。どちらも、それぞれに良い場所でした。

種明かし:渦の向きは、本当に地球の自転のせい?

2つの赤道で、ガイドさんはどちらも「コリオリの力のため」と説明してくれました。でも、実はボウルくらいの小さな水の渦の向きは、コリオリの力ではほとんど決まりません。

コリオリの力とは

コリオリの力は、地球が回っているせいで、動いているものの向きが少しずつずれて見える力です。北半球では進む向きの右へ、南半球では左へずれます。この力は、台風のような何百kmもの大きな空気の流れには、はっきり効きます。北半球の台風が反時計回り、南半球のサイクロンが時計回りに渦を巻くのは、このためです。

小さなボウルでは、ほとんど効かない

ところが、ボウルや洗面台くらいの小さな水では、コリオリの力はとても弱く、水を注いだときに残った回転や、容器の形のほうがずっと大きく効きます。しかも、コリオリの力は赤道に近いほど弱くなり、赤道の真上では、水平の向きにはまったく働きません。赤道から数メートルはなれただけの場所で、渦の向きがはっきり逆になることはないのです。

もうひとつ、ウガンダの実験には決定的なヒントがありました。北半球側のボウルは「時計回り」でした。もし本当にコリオリの力で渦の向きが決まるなら、北半球では台風と同じ「反時計回り」になるはずです。つまり、あの渦の向きは、ガイドさんの水の注ぎ方や、栓の抜き方で決まっていたと考えられます。

コリオリさんは、何を研究していた?

帰ってから調べると、ガスパール=ギュスターヴ・コリオリはフランスの科学者でした。1835年の論文で取りあげたのは、地球ではなく、水車のような回る機械。回っている台の上で動くものに働く、見かけの力を数式にしたのです。この力を地球の空気の流れに当てはめたのは、1856年、アメリカのウィリアム・フェレルという人でした。

世界のほかの赤道スポット

赤道が通る国には、ほかにも赤道を示す記念碑があります。まだ行っていませんが、行ってみたい場所を調べてみました。

ケニア:サファリのついでに寄りやすいナニュキ

ケニア山のふもとの町ナニュキにも、赤道の看板があり、ウガンダと同じように水の渦の実演を見せてもらえます。ナイロビから日帰りのツアーもあり、北部のサファリに向かう途中に寄ることもできます。ケニアへサファリに行くなら、ウガンダまで足をのばさなくても、赤道を体験しやすい場所です。

インドネシア:影が消える日があるポンティアナック

ボルネオ島の町ポンティアナックには、赤道記念塔(トゥグ・クァトゥリスティワ)があります。毎年3月21〜23日と9月21〜23日ごろ、太陽が真上に来て、立てた物の影が数分だけ消えます。この日に合わせて、地元ではお祭りが開かれるそうです。春分と秋分のころに赤道の上で太陽が真上に来ることは、理科で習う季節の話そのものです。

ブラジル:赤道がセンターラインのサッカー場があるマカパ

アマゾン川の河口近くの町マカパには、赤道記念碑「マルコ・ゼロ」があります。近くのサッカー場は、赤道がちょうどセンターラインになっていて、前半と後半で北半球と南半球を入れかわって戦うことになります。

そのほか

アフリカのサントメ・プリンシペ(ロラス島)、ガボン、コンゴ、インド洋のモルディブ、太平洋のキリバスなどにも、赤道を示す碑があります。

子連れで赤道を見に行くなら

  • 行く前に、地球儀で赤道を探しておく:自分がどこに立つのかが分かっていると、線をまたいだときの「北半球だ!」がもっと楽しくなります。
  • 実験の「本当かな?」を大事に:水の渦や卵立ては、種明かしを知っていても楽しめます。帰ってから一緒に調べると、旅の学びが続きます。
  • 日差しが強い:赤道の上は、太陽が高くまで昇ります。帽子と日焼け止めを忘れずに。

ウガンダとエクアドルの旅全体は、こちらの記事にまとめています。

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この記事を書いた人

小学生の息子と、国内外を旅している父です。テーマは「本物を見て、世界を知る」。図鑑で見た動物や、教科書に出てくる場所を、親子で実際に見に行っています。ケニアやガラパゴスのような遠い場所から、高知の鍾乳洞や足尾銅山のような国内の場所まで、見たもの・感じたことを記録しています。いつか息子が読み返す旅の記録として、そしてこれから旅する親子の参考になるように、料金や予約の方法も一緒に残しています。

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